民 法
家 族 法
第6章 扶養 *********************************************

第877条(扶養義務者)
 一、直系血族及び兄弟姉妹は、互に扶養をする義務がある。
 二、家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合の外、三親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。
 三、前項の規定による審判があつた後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その
  審判を取り消すことができる。

第878条 (扶養の順位)
扶養をする義務のある者が数人ある場合において、扶養をすべき者の順序について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、これを定める。扶養を受ける権利のある者が数人ある場合において、扶養義務者の資力がその全員を扶養するに足りないとき、扶養を受けるべき者の順序についても、同様である。
 
第879条(扶養の程度又は方法)
扶養の程度又は方法について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、扶養権利者の需要、扶養義務者の資力その他一切の事情を考慮して、家庭裁判所が、これを定める。
 
第880条(扶養関係の変更又は取消)
扶養をすべき者若しくは扶養を受けるべき者の順序又は扶養の程度若しくは方法について協議又は審判があつた後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その協議又は審判の変更の取消をすることができる。
 
第881条(扶養請求権の処分禁止)
扶養を受ける権利は、これを処分することができない。

(注釈:本条を基に、家出した家族に対しても扶養の請求があった場合には、扶養の義務が生じる。但し、経済性、有責性等はそうとうに考慮される。)