DSM (診断基準)
人格障害における要因及び対象方法などについては、資料検索中
(書ききれないかも)
DSMとは、アメリカ精神医学会(APA)の『精神障害の診断・統計マニュアル』Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disordersのこと

人格障害 DSM-V(第3版)
「精神障害診断基準」(DSM−V/1980年)

依存性人格障害
Dependent personality
演技性人格障害
 Histronic personality
全般的に,依存的で服従的な行動パターンで,成人期早期に始まり,種々の状況で明らかになる。
以下のうち少なくとも5つで示される。

@日常の殆ど全ての重要な決定を他人にしてもらう。
例:何処に住むか、どんな仕事を持つかなど配偶者に決めてもらう。
A日常のことを決めるにも、他の人達から有余るほどの助言と保証がなければ出来ない。
B他人が間違っていると思っている時でさえも、拒絶されることを恐れて、その人に同意する。
C自分自身で計画を実行し始めたり、物事を行なうことが困難である。
D他人が自分を好いてくれるためには、不愉快なことや、品位を落すことでも進んで行なう。
E1人になると不安や無力感を感じる。または1人になるのを避けるために手段をつくす。
F親しい人間関係が崩れた時、荒れ果てた、または救いようのない気持ちになる。
Gしばしば見捨てられる恐怖にとらわれる。
H批判や是認されないことで傷つきやすい。
次のような特徴が現在及び長期にわたる活動に見られ、社会生活や職業生活に著しい障害または主観的苦悩の原因となるもの。

A.過度に劇的、反応的かつ強烈に表出される行動で、以下のうち少なくとも3項目によって示されるもの。

@自己演劇化 (例:誇張された情動の表出)
A絶え間なく自己に注目をひきつけようとすること
B活動と興奮への渇望
C些細な出来事への過剰反応
D理性を欠いた怒りの爆発またはかんしゃく

B.特徴的な対人関係の障害があり、以下のうち少なくとも2項目以上によってしめされるもの

@表面的には温かく魅力的であっても、他者からは浅薄で真実味に欠けているとみられている。
A自己中心的、わがまま、他人に対するおもいやりがない
B虚栄心が強く、人に厳しい
C依存的、無力、絶えず保証を求める
D周りをあやつろうとするような、自殺の脅し、そぶり、または企てをしがちなこと

自己愛性人格障害
Narcissistic personality
回避性人格障害
Avoidant personality
A.自己の重要さ又はユニークさをおおげさに感じること
(例:業績や才能の誇張、自己の問題の特殊性の強調)
B.再現のない成功、権力、才気、美貌、あるいは理想的なあいの空想に夢中になること
C.自己宣伝癖
(例:絶えず人の注意と称賛を求める)
D.批判、他者の無関心、あるいは挫折に際しての反応がそ知らぬふりであるか、憤激、劣等感、羞恥心、屈辱感、または、空虚感といった目立った感情である
E.以下のうち少なくとも2項目が対人関係における障害の特徴である。

@権利の主張:それに見合っただけの責任を負わずに、特別の行為を期待すること、
(例:望むことを人がしてくれないと言って驚き、怒る)
A対人関係における利己性:
 ・自己の欲求にふけるため、又は自己の権力の拡大の為に他者を利用する。
 ・他者の自己保全や権利をないがしろにする。
B対人関係で、過剰な理想化と過小評価との両極端を揺れ動く特徴を持つ。
C共感の欠如:他者がどう感じているかわからない。
(例:重症の病気にかかっている人の苦悩を感じ取れない)
全般的な対人関係の不安、悪い評価への恐怖、臆病さのパターンで、成人期早期に始まり、種々の状況で明らかとなる。
以下のうちすくなくとも4つによって示される。

@批判や是認されないことによって傷つきやすい。
A親兄弟を覗いては、親しい友人や信頼できる人がいない。(または1人だけ)
B好かれていると確信できなければ、人との関係を持とうとしない。
C重要な対人的接触のある社会的、又は職業的活動を避ける。
(例:社会的要請が増大するような昇進を断る)
D不適切なことやばかげたことを言ったり、又は質問に答えられないことを恐れるため、人前では無口になる。
E赤面したり、泣いたりして困惑することや、人前で不安の微候を示したりすることを恐れる。
F何か普通のことでも、自分の日常のやりかた以外は、その潜在的な危機や困難を強調する。
(例:そこへ行くだけで疲れてしまうかもしれないと思い、付合いの予定を断る。

強迫性人格障害
Odsessive Compulsive personality
境界性人格障害
Borderlin personality
全般的に、完全主義と融通のなさで、成人早期に始まり種々の状況で明らかになる。

@仕事を完結にすることを妨げる完全主義
(例:自分自身の要求水準に合わないからといって計画を完成させることが出来ない)
A活動の主要点が失われるほどまでの細目、規制、リスト、順序、組織、予定表へのとらわれがある。
B他人を自分のやり方に正確に従わせることについての不合理な主張、または他人は正しくやらないからと思いこんで、他人に任せるのを不合理にいやがる。
C娯楽や友人関係を犠牲にしてまでの、仕事と生産性への過度の献身。(はっきりした経済的必要性があるためではない)
D優柔不断:決断が回避、延期、または遅延される。
(例:どれを優先すべきか思い患い、期限までに任務が遂行できない<優柔不断が、他の人達からの助言や保証についての過度の要求によるものならば含めないこと>)
E道徳、倫理、価値に関する事柄について、過度に誠実で良心的、融通がきかない(文化的または宗教的同一性では説明がつかない)
F感情の表出の乏しさ
G個人的な利益が得られそうにない場合の時間、金銭、贈り物を与える寛大さの欠如。
H感傷的な意味のない場合でさえも、使い古した、または価値の無いものを捨てることが出来ない。
全般的な気分、対人関係、事故象の不安定さのパターンで、成人期早期に始まり、種々の状況で明らかになる。
以下のうち5項目によって示される。

@過剰な理想化と過小評価との両極端を揺れ動く特徴を持つ不安定で激しい対人関係の様式。
A衝動性で自己を傷つける可能性のある領域の少なくとも2つにわたるもの
(例:セックス・万引・無謀な運転・過食(Dに示される自殺行為や自傷行為を含まない)
B感情易変性:正常の気分から躁鬱、いらいら、または不安への著しい変動で、通常2〜3週間続くが、2〜3日以上続くことは滅多にない。
C不適切で激しい怒り、または怒りの制御ができないこと、
(例:しばしばかんしゃくを起す、いつも怒っている、喧嘩を繰り返す)
D自殺の脅し、そぶり、行動、または自傷行為などのくりかえし。
E著明で持続的な同一性障害、それは以下の少なくとも2つ以上に関する不確実さとして現れる。

a.自己像
b.性志向
c.長期的目標又は職業選択
d.持つべき友人のタイプ
e.持つべき価値観

F慢性的な空虚感、退屈の感情
G現実の、または想像上で見捨てられることを避けようとする気違いじみた努力(Dに示される自殺行為や自傷行為を含めない)

受動-攻撃性人格障害
Passiv-aggresive personality
反社会性人格障害
Antisocial personality
 全般に、社会的,職業的に適切に行動する要請に対する受動的な抵抗パターンで、成人期早期に始まり、種々の状況で明らかになる。
以下のうち、少なくとも5つによって示される。

@引き伸ばし、すなわち、しなければならないことを延期し、期限に間に合わない。
Aやりたくないことをするよう言われた時、不機嫌、易怒的または理屈っぽくなる。
B本当はしたくないような仕事には故意にゆっくり働いたり、悪い出来になるようにみせる。
C正当な理由も無く、他人が自分に不合理な要求をするなどと主張する。
D「忘れていた」と主張することで義務をまのがれる。
E自分のやっていることについて、他人が思っているより、ずっとうまくやっていると考えている。
Fどうしたらもっと能率よくなるかについて、他人の役に立つ示唆をいやがる。
G自分の仕事の分担をやらないことで、他の人達の功績の邪魔をする。
H権威ある地位の人々に対して、理由なく批判的または軽蔑的である。
A.現在の年齢が少なくとも18歳
B.15歳未満に始まった後遺症外についての証拠があり、それは以下のうち3項目以上があったことによって示される。

@頻繁な無断欠席
A親又は親代わりの人と暮していて、少なくとも2回の家で外泊があった(または1回だけ帰宅していない)
Bしばしば喧嘩をする。
C喧嘩で武器を使ったことが1回以上ある。
D誰かに性的行為を無理強いした。
E動物を虐待した。
F他の人に身体的残虐を加えた。
G計画的に他人の財産を破壊した(放火以外のもの)
H計画的に放火することに加わった。
I頻繁に嘘をついた(身体的又は性的虐待を避けること以外)
J2度以上にわたって、被害者と対面しない盗みをしたことがある。(置き引きを含む)
K被害者に面と向って盗みをした。
(例:強盗、ひったくり、強奪、凶器を持った強盗)

C.15歳移行の無責任で反社会的な行動様式で、以下のうち少なくとも四項目以上によって示される。

@定職につくことができないこと。これは、以下のうちのどれかによって示される。(注:学生の場合、学校環境でこれと同等の行動を含む)
a.働けると思われ、仕事もあるのに、5年間に6ヶ月以上のはっきりした失業経歴がある。
b.欠勤を繰替えし、それが自分自身や家人の病気の為ではない。
c.他の仕事につく現実計画の内利殖が数回あること。
A法にかなった行動と言う点で社会的規範に適合しないことで、逮捕の原因となる反社会的行為が繰返しなされることにより示される。(逮捕されたかされないかは問わない)
(例:財産を破壊すること、他者を悩ますこと、盗み、非合法的職業)
B易怒性や攻撃性、これは配偶者又は子供を殴打することを含めて、喧嘩又は暴力(これは職業上、必要とされたものではなく、誰か又は自分を守るために必要とされたものではない)の繰返しによって示される。
C財政的義務をくり返し引き受けないこと、これは債務不履行、子供の養育費を出さないこと、または他の扶養家族に決まった生活資金を出さないことで示される。
D将来の計画を立てられないこと、または衝動性、これは次のうち1つ、または両者によって示される。

a.仕事のあて、またははっきりとした目標、またはいつ終えるかについてははっきりした考えなしにあちこち放浪すること。
b.1ヶ月以上住所不定であること。

E正直さの軽視、これは、嘘のくり返しや偽名の使用、自己の利益や快楽のため他人から騙し取ることで示される。
F自分自身又は他人の安全についての向こう見ずさ、これは、酔払い運転又はスピード違反のくり返しによって示される。
G親や保護者の場合、親としての責任能力の欠如で、以下のうち1つまたはそれ以上によって示される。

a.子供の栄養不良
b.衛生上の最低基準も満たないことによる子供の病気
c.重い病気の子供に医療を受けさせないこと
d.子供が食物又は宿泊所を近所の人または一緒に住んでいない親類に依存していること
e.親が不在の時、幼い子供達の面倒を見る人を都合しないこと
f.家計に必要な金を自分のために浪費することを繰り返すこと

H1年以上、完全な一夫一婦制を維持することが不可能なこと
I良心の苛責欠如(他人を傷つけたり、いじめたり、他人のものを盗んだ時も正当化する。

D.反社会的な行為は、精神分裂病や躁病エピソードの経過中にのみ起こるものではない。

妄想性人格障害
Paranoid personality
分裂病質人格障害
Schizoid personality
A.全般的な疑いの深さの傾向が成人期早期までに始まり種々の状況で明らかになり、人々の行為や出来事を故意に自分をけなしたり脅かすものと不当に解釈する。
それは以下のうち、少なくとも4項目によって示される。
@十分な根拠も無いのに、他人によって利用されたり、危害を受けると予期している。
A友人とか仲間の誠実さや信頼に対し、道理にあわぬ疑問を抱く。
B悪意のない言葉や出来事の中に、自分をけなし脅かす意味が隠されていると読む。
(例:隣人がゴミを朝早く出すのは自分を困らせるためではないかと、疑う)
C悪意を抱き、または侮辱や軽蔑されたことを許さない。
D情報が自分に対して振りにもちいられるという恐れの為に、他人に秘密を打ち明けたがらない。
E動かされやすく、怒りを持って反応したり反撃したりする。
F配偶者または性的伴侶の貞節に対する道理に合わぬ疑い。

B.精神分裂病または妄想性障害の経過中にのみ起こるものではない。
A.全般的に、対人関係への無関心と感情体験と表出の範囲が限定されるパターンで、成人期早期に始まり、種々の状況で明らかになる。
以下のうちすくなくとも、4項目で示される。

@家族の一員であることを含めて、親密な関係を持とうとし、それを楽しんだりする気持ちがない。
Aほとんどいつも孤立した行動を選択する。
B怒りや喜びなどの強い感情を体験したと主張したり、そうみえたりすることは滅多にない。
C他人と性体験を持とうとする欲求を殆ど示さないこと。
D他者の賞賛や批判に対して無関心である。
E親兄弟以外には、親しい友人や信頼できる友人が全くいない。(または1人だけ)
F狭く限られた感情を示す。
(例:冷淡で、よそよそしく、ほほえんだりうなずいたりなど、顔の表情や身振りを返すことが滅多にない。

B.精神分裂病や妄想性障害の経過中にのみ起こるものではない。

分裂病型人格障害
Schizotypal personality
第三版は、改定され第4版へ移行しています。
A.全般的に、対人関係における欠陥、および観念、外観、行動における奇妙さのパターンで、成人期早期に始まり、種々の状況で明らかになる。
以下のうちすくなくとも、4項目で示される。

@関係念慮(関係妄想は含まない)
A人間関係での過剰な不安。
(例:慣れない人がいるような社会的状況では、極度に落ちつかない)
B奇異な信念、または魔術的思考が行動に影響しており、それは文化的規範に会わない。
(例:迷信的であること、千里眼、テレパシー、または「第六感」「他人が私の感情を感じる事が出来る」を確信すること(小児及び青年では、奇異な空想または思いこみ)
Cふつうではない知覚体験。
(例:錯覚、実際には存在しない筈の力や人物の存在を感じること)<死んだ母が自分と一緒に部屋にいるかのように感じた・・・とか>
D奇妙で風変わりな行動や外見、(例:だらしなさ、以上にわざとらしい動作、独り言)
E親兄弟以外には、親しい友人や信頼できる友人がいない。(または1人だけ)
F風変わりな会話。(例;会話内容が乏しい、脱線しやすい、あいまい、不適切なほど抽象的)
G不適切で狭い感情。(例:馬鹿げた、よそよそしく、微笑んだり、頷いたり、などの表情や身振りを返すことが滅多にない)
H疑い深さ、または妄想様観念。


B.精神分裂病や妄想性障害の経過中にのみ起こるものではない。
改定に伴いまして、受動-攻撃性人格障害は分類は無くなっています。

人格障害 DSM-W(第4版)
「精神障害診断基準」DSM−W/1994年
依存性人格障害 C群
Dependent personality
演技性人格障害 B群
 Histronic personality
 面倒を見てもらいたいという広範で過剰な欲求があり、そのために従属的でしがみつく行動をとり、分離に対する不安を感じる。成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。
以下の5つ(またはそれ以上)によって示される。

@日常のことを決めるにも、他の人たちからありあまるほどの助言と保証がなければできない。
A自分の生活のほとんどの主要な領域で、他人に責任をとってもらうことを必要とする。
B支持または是認を失うことを恐れるために、他人の意見に反対を表明することが困難である。
注:懲罰に対する現実的な恐怖は含めない。
C自分の考えで計画を始めたり、または物事を行うことが困難である。(動機または気力が欠如しているというより、むしろ判断または能力に自信がないためである)。
D他人からの愛育および支持を得るためにやりすぎて、不快なことまで自分から進んでするほどである。
E自分で自分の面倒を見ることができないという誇張された恐怖のために、1人になると不安、または無気力を感じる。
F綿密な関係が終わったときに、自分を世話し支えてくれる基になる別の関係を必死に求める。
G自分で自分の面倒を見ることになってしまうという恐怖に、非現実的なまでにとらわれている。
過度の情緒性と人の注意を引こうとする広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。以下の5つ(またはそれ以上)によって示される。

@自分が注目の的になっていない状況では楽しくない。
A他人との交流は、しばしば不適切なほどに性的に誘惑的な、または挑発的な行動によって特徴づけられる。
B浅薄ですばやく変化する感情表出を示す。
C自分への関心を示すために絶えず身体的外見を用いる。
D過度に印象派的な内容の詳細がない話し方をする。
E自己演劇化、芝居がかった態度、誇張した情緒表現を示す。
F被暗示的、つまり他人または環境の影響を受けやすい。
G対人関係を実際以上に親密なものとみなす。

自己愛性人格障害 B群
Narcissistic personality
回避性人格障害 C群
Avoidant personality

 誇大性(空想または行動における)、賞賛されたいという欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人期早期に始まり、種々の状況で明らかになる。
以下のうち5つ(またはそれ以上)で示される。


@自己の重要性に関する誇大な感覚(例:業績やオ能を誇張する、十分な業績がないにもかかわらず優れていると認められることを期待する)。
A限りない成功、権力、才気、美しき、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている。
B自分が特別であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人達に(または施設で)しか理解されない、または関係があるべきだ、と信じている。
C過剰な賞賛を求める。
D特権意識つまり、特別有利な取り計らい、または自分の期待に自動的に従うことを理由なく期待する。
E対人関係で相手を不当に利用する、つまり、自分自身の目的を達成するために他人を利用する。
F共感の欠如:他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない。
Gしばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込む。
H尊大で傲慢な行勤 または態度

 社会的制止、不適切感、及び否定的評価に対する過敏性の広範な様式で、成人期早期に始まり、種々の状況で明らかになる。
以下の4つ(またはそれ以上)で示される。

@批判、否認、または拒絶に対する恐怖のために、重要な対人接触のある職業的活動を避ける。
A 好かれていると確信できなければ、人と関係を持ちたいと思わない。
B恥をかかされること、またはばかにされることを恐れるために、親密な関係の中でも遠慮を示す。
C社会的な状況では、批判されること、または拒絶されることに心がとらわれている。
F不適切感のために、新しい対人関係状況で制止が起こる。
E自分は社会的に不適切である、人間として長所がない、または他の人より劣っていると思っている。
F恥ずかしいことになるかもしれないという理由で、個人的な危険をおかすこと、または何か新しい活動に取りかかることに、異常なほど引っ込み思案である。

強迫性人格障害 C群
Odsessive Compulsive personality
境界性人格障害 B群
Borderlin personality
 秩序、完璧主義、精神面および対人関係の統制にとらわれ、柔軟性、開放性、効率性が犠牲にされる広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる以下の4つ(またはそれ以上)によって示される。

@活動の主要点が見失われるまでに、細目、規則、一覧表、順序、構成、または予定表にとらわれる。
A課題の達成を妨げるような完全主義を示す。(例:自分自身の過度に厳密な基準が満たされないという理由で、1つの計画を完成させることが出来ない)。
B娯楽や友人関係を犠牲にしてまで仕事と生産性に過剰にのめり込む(明白な経済的必要性では説明されない)。
C道徳、倫理、または価値観についての事柄に、過度に誠実で良心的かつ融通がきかない(道徳的又は宗教的同一化では説明されない)。
D感傷的な意味のない物の場合でも、使い古した、または価値のない物を捨てることができない。
E他人が自分のやるやり方どおりに従わない限り、仕事を任せることが出来ない、又は一緒に仕事をすることが出来ない。
F自分のためにも他人のためにもけちお金の使い方をする。お金は将来の破局に備えて蓄えておくべきものと思っている。
G堅苦しさと頑固さを示す。
 対人関係、自己像、感情の不安定および著しい衝動性の広範な様式で、成人早期に始まり、種々の状況で明らかになる。
 以下のうち、五つ(またはそれ以上)で示される。

@現実に、または想像の中で見捨てられることを避けようとする気違じみた努力。
  注:基準5で取り上げられる自殺行為または自傷行為は含めないこと。
A理想化とこき下ろしとの両極端を揺れ動くことによって特徴づけられる不安定で激しい対人関係様式。
B同一性障害:著明で持続的な不安定な自己像または自己感。
C自己を傷つける可能性のある衝動性で、少なくとも二つの領域にわたるもの(例:浪費、性行為、物質乱用、無謀な運転、むちゃ食い)。
  注:基準5で取り上げられる自殺行為または自傷行為は含めないこと。
D自殺の行動、そぶり、脅し、または自傷行為の繰返し。
E顕著な気分反応性による感情不安定性(例:通常は二三時間持続し、二三日以上持続することはまれな、エピソード的に起こる強い不快気分、いらいら、または不安)。
F慢性的な空虚感
G不適切で激しい怒り、または怒りの制御困難(例:しばしばかんしゃくを起こす、いつも怒っている、取っ組み合いのケンカを繰り返す)。
H一過性のストレス関連性の妄想様観念または重篤な解離性症状

反社会性人格障害 B群
Antisocial personality
妄想性人格障害 A群
Paranoid personality
A.他人の権利を無視し侵害する広範な様式で、15歳以降に起こっており、以下の3つ(またはそれ以上)によって示される。

@にかなう行動という点で社会的規範に適合しないこと、これは逮捕の原因となる行為を繰り返し行うことで示される。
A人をだます傾向。これは繰り返し嘘をつくこと、偽名を使うこと、または自分の利益や快楽のために人をだますことによって示される。
B衝動性または将来の計画を立てられないこと。
C易怒性および攻撃性。これは身体的な喧嘩または暴力を繰り返すことによって示される。
D自分または他人の安全を考えない向こう見ずさ
E一貫して無責任であること。これは仕事を安定して続けられない、または経済的な義務を果たさない、ということを繰り返すことによって示される。
F良心の呵責の欠如。これは他人を傷つけたり、いじめたり、または他人の物を盗んだりすることが平気であったり、それを正当化したりすることによって示される。

B.その人は少なくとも18歳である。

C.15歳以前に発症した行為障害の証拠がある。

D.反社会的な行為が起こるのは、精神分裂病や躁病エピソードの経過中のみではない。

A.他人の動機を悪意のあるものと解釈するといった、広範な不信と疑い深さが成人期早期に始まり、種々の状況で明らかになる。
以下のうち4つ(またはそれ以上)によって示される。

十分な根拠もないのに、他人が利用する、危害を加える、またはだますという疑いをもつ。

@友人または仲間の誠実さや信頼を不当に疑い、それに心を奪われている。
A情報が自分に不利に用いられるという根拠のない恐れのために、他人に秘密を打ち明けたがらない。
B悪意のない言葉や出来事の中に、自分をけなす、または脅す意味が隠されていると読む。
C恨みを抱き続ける。つまり、侮辱されたこと、傷つけられたこと、または軽蔑されたことを許さない。
D自分の性格または評判に対して他人にはわからないような攻撃を感じ取り、すぐに怒って反応する、または逆襲する。
E配偶者または性的伴侶の貞節に対して、繰り返し道理にあわない疑念を持つ。

B.精神分裂病、精神病性の特徴を伴う気分障害または他の精神病性障害の経過中にのみ起こるものではなく、一般身体疾患の直接的な生理学的作用によるものでもない。

分裂病質人格障害 A群
Schizoid personality
分裂病型人格障害 A群
Schizotypal personality
A. 社会的関係からの遊離、対人関係状況での感情表現の範囲の限定などの広範な様式で、成人早期に始まり、種々の状況で明らかになる。
以下の4つ(またはそれ以上)によって示される。

@ 家族の一員であることを含めて、親密な関係を持ちたいと思わない、またそれを楽しく感じない。
A ほとんどいつも孤立した行動を選択する。
B他人と性体験を持つことに対する興味が、もしあったとしても、少ししかない。
C喜びを感じられるような活動が、もしあったとしても、少ししかない。
D親兄弟以外には、親しい友人または信頼できる友人がいない。
E 他人の賞賛や批判に対して無関心に見える。
F 情緒的な冷たさ、よそよそしさ、または平板な感情。

B. 精神分裂病、精神病性の特徴を伴う気分障害、他の精神病性障害、または広汎性発達障害の経過中にのみ起こるものではなく、一般身体疾患の直接的な生理学的作用によるものでもない。
A. 親密な関係で急に気楽でなくなることとそうした関係を持つ能力の減少、および認知的または知覚的歪曲と行動の奇妙さ、の目立った、社会的および対人関係的 な欠陥の広範な様式で、成人早期に始まり、種々の状況で明らかになる。
以下のうち5つ(またはそれ以上)によって示される。

@ 関係念慮(関係妄想は含まない)
A 行動に影響し、下位文化的規範に合わない奇異な信念、または魔術的思考(例:迷信深さ、すなわち千里眼、テレパシーまたは”第六感”を信じること;小児および青年では、奇異な空想または思いこみ)。
B普通でない知覚体験、身体的錯覚を含む。
C奇異な考え方と話し方(例:あいまい、まわりくどい、抽象的、細部にこだわりすぎ、紋切り型)。
D疑い深さ、または妄想様観念。
E不適切な、または限局された感情。
F奇異な、奇妙な、または特異な行動または外見。
G第一度親族以外には、親しい友人または信頼できる人がいない。
H過剰な社会不安があり、それは慣れによって軽減せず、また自己卑下的な判断よりも妄想的恐怖を伴う傾向がある。

B. 精神分裂病、精神病性の特徴を伴う気分障害、他の精神病性障害、または広汎性発達障害の経過中にのみ起こるものではない。

特定不能の人格障害 C群
Not otherwise spesific
  このカテゴリーは、どの特定の人格障害の基準も満たさない人格機能の障害のためのものである。
 受動ー攻撃性人格障害、反抗、サディズム、マゾヒズムのようなせまい行動様式や特性もここに分類される。